失敗、後悔しない転職

ネットベンチャーや、外資系企業、いわゆる大企業と様々な企業文化を経験した筆者が長年培ってきた経験を元に失敗、後悔しない転職の考え方をお伝えします。

求人情報、人事の言っていることは本当に正しいのか?

これは勿論給与条件や勤務時間など定量的な情報が間違っていた場合、これは単なるブラック企業なだけである。

問題なのは、当社は働き甲斐があります。裁量権があります。といった定性的なものであったり何かと比較した相対的な情報である。

話を簡単にする為に、大企業とベンチャーを例に取って考えてみる。

1.大企業のあるある(当社(当部)は裁量権あります、スピード感が早いです)
裁量権ありますと言っても、その企業の中では比較的あるのかもしれないが、いわゆるベンチャーにいる人からしたら(ベンチャーと相対的に比較した場合)、当然のことながら裁量権は低いと考えた方が良い。
人事の方も悪気があって言っているわけではなく、話をしている比較対象(自社他部署)と比べて話しをしているので、ここを踏まえて話しを聞かないと、入社してから話が全然違うじゃないか、人事にウソをつかれたという両者にとって好ましくない状態が発生してしまうのである。
ではどうしたら良いかというと具体的な業務を例に挙げ、このような場合はどこどこまで裁量権あるのか、ないのか、と例を挙げてすり合わせをすると齟齬が少なくなるように思う。

2.ベンチャーあるある(当社は裁量権あります、スピード感が早いです)
こちらも裁量権を例に挙げて考えると、裁量権あるというか、ヒトモノカネ何もないので、好むと好まざるに関係なく、ゼロから自分で考えて行動し、リソースを確保していかなければならないのである。
大企業にいた人からすると、裁量権がある=ヒトモノカネ、を潤沢に使えると思っているとギャップが発生することになる。

以上イメージのしやすい大企業、ベンチャーの対抗軸で考えたが、同じ裁量権がある、
スピード感がある、というのは話す人のバックグラウンド次第で、同じ状況について言及していたとしても、一方は裁量権がないと判断、もう片方は裁量権がある、と判断することがあるので、話を聞く際にはその方のバックグラウンドおよび具体例を挙げてすり合わせをすることがギャップを埋める重要なアクションと考える。

 

失敗・後悔しない転職の為に、少しでもご参考になればと。

転職するべきか、それとも会社に残るべきか?

これはどなたも非常に迷う選択肢かと思います。
特に初めて転職を経験される方にとっては、それはもう悩んで気が狂いそうになるくらいのことかもしれません。

転職を悩まれる方の悩みとしては、
・今の仕事にやりがいが見いだせないず、このままでいいのだろうか
・今の会社にいても上がつかえていて、キャリアアップができるのか不安
・会社の業績も芳しくなく、将来会社が傾かないか不安
と、仕事や会社へのなにがしかの不安・不満があるのだろうと思います。

 

余談ですが、これは私がプロのキャリアアドバイザーに言われたことですが、
以下の3つの不満のうち2つが該当するなら、転職した方が良いと言われた
事もありますので、ご参考まで。
1.給料が低い
2.仕事がつまらない
3.会社の人間関係が悪い
とは言え、このご時世、上記3つが当てはまる方も多いのではないかと思いますが
それでも、転職したら解決するかというと、全部が余計悪くなった、ということも
転職あるあるです。

 

話が逸れましたが、ここで今一度立ち止まって整理をしてみましょう。
不安や不満に思っていることは何ですか?
そしてそれを解決する手段として、転職が必要なのか、それとも今の会社で解決できるのか

例えば、今の仕事がつまらないのであれば、仕事がおもしろくなるように自分から仕掛けていったり、周りの同僚に協力を仰いだり、もしくは仕事自体を変更するというオプションでいうと、異動を願い出るということもありでしょう。
中々異動を願い出るというのは勇気がいるもので、上司に怒られるとか、人事評価が下がるのではないか、と気にして異動願いを出すことを躊躇う方も多いのではないでしょうか。 

でも、考えてみてください。どうせ辞めるなら、人事評価だの、上司にどう思われるかなど関係ないはずです。
転職をして失敗すると、職歴に傷がつきますし、その後のキャリアをリカバリーするのは大変です。
ところが部署異動であれば、職歴が傷つくこともない為、1回余分に失敗できるということになります。

また転職をするとまた始めから人間関係や、社内での自分の評判を確立していく必要があります。
これは転職しないと分からないかもしれませんが、仕事は一人では出来ないものなので、一から関係を構築し直すのはとても労力や時間が掛かります。

ということで、どうしても自分が抱えている不安・不満を解消する術が社内にない場合のみ社外への転職を検討されることをお勧めいたします。

不安・不満が今の職場で解決できるのか、それともできないのか。
きちんと自分の悩みを把握し、考えることが転職活動のポイントです。

 

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履歴書でやってはいけないNG事項

履歴書の記載内容

まず基本的には事実を正確に書くということです。虚偽を書いてはいけません。
虚偽が発覚した場合、ペナルティとして懲戒解雇となってしまうこともあります。
よほど採用判断を覆すほどでない誤植であれば、懲戒解雇まで至らないかもしれませんが、それでも発覚した場合には重要なことにミスをしてしまう雑な性格と判断されてしまいます。

よくありがちなのが学歴の卒業年月日、職歴の年月を間違えることが多く見受けられます。
また、履歴書を提出する際には、記入日の日付がきちんと更新されているかどうかを確認しておくと良いかと思います。

履歴書の形式

また履歴書について良く迷われるのが、市販のものが良いのか、それともネットでダウンロードしたものでも良いか、というものがあります。
筆者の経験上どちらでも良いかと思いますが、受ける企業によっては市販のものとした方が無難かもしれません。
昨今履歴書は形式上提出するだけで、職務経歴書をしっかり確認される企業の方が圧倒的に多いかと思います。
なので、筆者は履歴書をダウンロードしたものにデータを打ち込み、印刷して持参していました。
ただ、いわゆる昔からある事業、建設・不動産、銀行等の企業には市販のものを手書きされることをお勧めいたします。

履歴書Tips

履歴書のテクニック的な話をすると、基本職務経歴書がその人のスキルを把握する為のものであるので、履歴書においては少し人間味を持たせ、人事に笑いや興味を持っていただく為のツールとして活用するのはありだと思います。
例えば趣味や大学時代に所属していたサークルを記載しておくことで、人事からのツッコミを受けられることもあります。
もちろん仕事を意識して書くという使い方もできます。趣味の欄に株式投資などと書いておけば企業・ビジネスに興味がある、金銭感覚があると捉えてもらえることもあるで自己PRとして活用されるのも良いでしょう。

 

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転職活動を家族に相談すべきか、しないべきか?

まず、こちらは主として家計を支える方か、そうでない方かで、パートナーからの反応が変わってくる部分かと思います。
ここでは反応が良くも悪くも大きい、家計を主として支える方の転職時について記載します。

まず一般的に、普段からパートナーに自分の仕事や職場について、細かく説明していない方が多い傾向があります。
そんな中で、いざ転職の話を打ち明けられたパートナーとしては、不安になってしまうのも至極当然なわけです。
転職する側としては、仕事やキャリアの不満を言っているつもりかもしれませんが、やはりあまり仕事の不平を家庭内に持ち込むのは気が引けるとどこかしらブレーキを掛けている方が多いのではないでしょうか。

パートナーからの反応
話を戻しますが、パートナーからは「次はうまく転職できるのか」「給料は上がるのか」「知らない会社だけれど安定しているのか」
など、答に窮する質問をされてしまいます。うまくいくかどうかなんてわからないし、このご時世給料が上がることはそうそうありません。
むしろ下がる可能性が大きいのですが、それをパートナーに言うと転職に反対されてしまいます。

 

パートナーへの説明
では、最後の最後までパートナーへの説明はしない方が良いのかと言うとそうではありません。
結局最後転職を決定する際には、パートナーに説明する必要があり、黙って転職活動を進めていたことが分かれば例え良い話だったとしても、どうしてそんなに大事なことを黙っていたのかと、話の良い悪いに関わらず、転職を反対されるケースが多いようです。

なので、結局はパートナーへの丁寧な説明をするほかありません。
自分の業種や、会社での立ち位置。今後の見通しなど。

単に現状を話をするのではなく、将来も含めて説明する事が重要です。尚且つ将来のキャリアだけではなく、家庭の事も鑑みて将来的にベストな選択だと、チャレンジしてみたい、と言うことが大切です。

 

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転職エージェントを活用すべきか、それとも直接応募すべきか?

こちらは結論、転職エージェントを活用すべき、という結論になりますが、
それぞれでまずはメリット・デメリットを考えてみましょう。
 
転職エージェントの活用
メリットとしては、やはり人材業界のプロ、第三者としての意見、この2つに尽きます。
 
・人材業界のプロ
年間何十人、何百人と求職人材を相手にしていること、またそれと同じ数の採用企業の相手をしている為、必然的に情報は把握しています。
また、それが故に、求職者の人材マーケットにおける市場価値、PRすべきスキルが分かるわけです。
 
・第三者としての意見
採用企業、求職者どちらの味方であるという位置づけから、双方言いにくいことを代弁することができます。
基本採用企業が言いにくいことはなく、求職者が言い出しにくいこと、例えば給与条件や開始時期等の交渉は求職者本人からではなかなか言い出しにくいこともあるでしょう。
 
デメリットとしては、強いて挙げればというのが2点あります。
1.採用企業にとってのコスト負担から、求職者側へコスト転嫁される可能性
 何を言っているかというと、通常転職エージェントの報酬対価は、採用企業側から費用をいただく形になっています。
 求職者の採用時初年度年収の3割程度が相場。つまり年収700万円の方が転職した場合、210万円(700万円×30%)が採用企業から転職エージェント企業へ支払われることになります。
 能力、やる気が同じような人材が一方は転職エージェント経由、一方は直接採用企業へ応募してきた場合、コスト負荷の小さい後者の方から採用されることはあるかと思います。
2.案件が全網羅されていない
 採用企業からの費用で転職エージェントが活動している為、この採択企業からの先の転職エージェントへの費用がない場合、転職エージェントへの依頼がない為、案件としては転職エージェントが持っていない案件もあります。
 
直接応募の活用
上記転職エージェント活用時の反対の考えが、基本路線です。
自分で案件自体の情報を収集する必要がありますし、実際に面接等を受ける際の交渉については自分で行っていくしかありません。
 
まとめると、転職エージェントを活用しつつ、どうしても行きたい企業が紹介してもらえない場合には、自身で直接応募する、という進め方が望ましいかと思います。
 
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転職面接時に給与交渉すべきかどうか?

お金の話は控え目にしておくことが美徳される日本人にとっては難しい問題かと思います。
やりがいや社会に認められる為に働くという方もいらっしゃると思いますが、それでもやはり給料条件は働く方には軽視できない最重要条件の1つかと思います。
本音では誰しももらえるだけもらいたいと思うもの。
とはいえ建前としては、そんなに強欲な人と思われたくないし、給与交渉することでその後その会社で「あいつは会社や仕事を選んでうちに来たわけではなく、給与目当てで転職してきた」と目をつけられるのを恐れる方もいらっしゃるかと思います。
 
答えはどちらかという話ですが、私は迷わず給与交渉すべき、と答えます。
理由は2つあります。
1.生活が楽になり、自己投資にも回せる
やはり冒頭挙げた給料が多い方が生活する上で楽になります。現在はアベノミクス効果で景気も上向きになっていると言われますが、またいつなんどきリーマンショックのようなことが起きるか分かりません。
また生活に余裕が出来ると、仕事の勉強や資格取得への投資に回すことができ、仕事での成果が残せ、また給料が上がるという好循環サイクルを生み出す効果も期待できます。
 
2.昇進と関係する
実は筆者はこの2点目の理由を重視していただきたいと思っています。
多くの会社では給与レンジとポスト(等級)が連動しているということです。
入社時で給与交渉する=ポスト(等級)の交渉をすることになります。
 
入社後はあなたに給与交渉の余地はほぼと言って良いほどありません。給与レンジが低く入社してしまった場合には、その後なかなかポストが上がって行かないことに焦りを感じることもあるでしょう。
入社前は唯一あなたがその会社と対等に話が出来る状態で、この状態を利用して(給料というよりも)ポストの交渉を最大限すべきです。
まずは働き甲斐が一番で、給与はどうでも良いです、という話をしてしまうと、入社後になかなかポストが上がらず、結果裁量権も得られない為、やりたい仕事に就けないというパターンは避けたいものです。
 
最後にお金の話がしづらい方への給与交渉のテクニック・Tipsをお話しします。
つまり、裁量権やポストを上げる交渉にすり替えるのも1つの手です。
どういうことかと言うと、「私は責任を持ってより大きな仕事を進めたいので、裁量権や責任ポストを上げてください」と話を持っていくことと連動して、それが実は給料を上げる話になっているという事です。
 
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在職しながら転職活動を行うべきか、それとも離職後に転職活動すべきか?

みなさん、こんばんは。4月に入り新入社員と思しき出で立ちの若者を朝見かけるようになりました。
 
さて、今回のテーマ「在職しながら転職活動を行うべきか、それとも離職後に転職活動すべきか?」ですが、これは初めて転職される方は迷われる部分かと思います。まずは、それぞれメリット・デメリットを考えてみましょう。
 
・前者の在職しながらの転職活動
やはり会社や会社の仲間に気が引けますし、第一ゆっくり考える時間がありません。
その後の人生を左右する選択をするわけですから、ランチのメニューを選択するのとは訳が違います。
あとネット・IT系に多いのが平日終電近くまで働いているとなると面接を行う際に
時間調整が大変というのも意外とあるあるなのではないでしょうか。
普段夜遅くまで働いているのに、急に平日早く帰るというのは、たまに早く帰ることもあるのでしょうが、やはり先ほどの後ろめたさを加速させてしまうものです。
こんなデメリットがあるような在職しながらの転職活動ですが、もう一方の離職してからの転職活動はどうでしょうか。
 
・後者の離職してからの転職活動
やはり前者であった会社への後ろめたさもなくなりますし、なによりゆっくり転職活動の方針、転職先の会社検討を進めて行くことが出来るので良いことばかりのように思ってしまいます。
おそらく離職直後の転職活動時点においては、デメリットはそれほど大きくはないでしょう。
ではデメリットは何か? 活動が長引けば長引くほど、転職先会社との交渉が不利になることです。
どういうことか?この求職者(つまりあなた)は、次の転職先が決まっていないので、多少無理を言っても聞いてくれるだろうと思われてしまうのです。
つまり低い給与条件でのオファーとなりやすいということです。もちろん企業によってはあまり気にしない企業もあるかと思いますが、相対的に職がある方とない方では、交渉上の条件は変わってきます。
 
転職活動が長引いた際には、どんどん状況が不利に陥ってしまいます。
上記の待遇が悪くなる可能性はもちろんですが、それよりももっとクリティカルな
実は次の職を得ることが出来ないという状況に陥る可能性があるということです。
前職で仕事がうまくいっていたからといって、転職市場において評価されるとは限りません。井の中の蛙ということもあり得ます。
実際、私がそうでした。若いから次の職もすぐに見つかるだろうと思っていたのですが、なかなか決まらず、また家族が心配するのですが、それがさらに焦りを生むという悪循環に陥ってしまい、自暴自棄になりかけたことも正直ありました。
 
また、あなたが非常に優秀な方であり普段なら簡単に次の職が得られる方だったとしても、経済状況の悪化により、次の職が得られない可能性があります。
つまり離職中にリーマンショックのような出来事が起きた場合には、次の職を得ることは相当ハードルが高くなることでしょう。少なくとも給与条件は低い中でオファーを受けざるを得ないと心得てください。
 
このようなリスクがある為に、次の船が決まるまでは今の船は降りるな、ということで失敗・後悔しない転職の為には、筆者は圧倒的に前者の在職しながらの転職活動をお勧めします。
 
・どうしても離職したいという場合
それでもどうしてもやむを得ない事情で離職してからということもあるかもしれませんが、その場合でもなるべく転職の活動開始自体は在職中にやっておきましょう。
短い時間かもしれませんがそれでも今後の方法性を検討したり、求人情報を確認することは出来るはずです。
 
失敗・後悔しない転職の為に、少しでもご参考になればと。